塾はわからないことを解決する場所ですから、当然毎日のように「わからん」という言葉を聞きます。

確かに本当にわからなくて困っている場合もありますが、それと同じくらい、もしかしたらそれ以上に多いのが「わからん」という言葉が会話と思考をブチっと切ることのできる魔法の言葉になっている場合です。(もう一つ同じような魔法の言葉に「がんばる」っていうのもありますが、この話はまた別の機会に)

子供に「わからん」と言われたら、それ以上話を進めることも出来なくなりますし、責めることも出来ません。で、根気強くかみ砕いて説明して「わかった?」と聞くと子供は「わかった」と答えます。大人はそれで一安心、子供は無罪放免となるのです。こんなこと、お家でもよくありませんか?

「わからん」は子供にとって面倒な作業や考え続ける苦痛から解放させてもらえる便利な言葉になる危険性があります。

ではどうしたらいいか。

まずは何がわからないのか、どこからわからないのかを言葉に出させることです。よく「なにがわからないかがわからない」という生徒さんがいますし、「確かにわかってないんだろうな」とも思うのですが、それは「わからない所を探す」習慣が身についていないからだと思います。最初はドンピシャな正解が出ないとしても、こちらが広い範囲から質問をはじめ、少しずつ範囲を狭めながら質問を繰り返して答えさせ続けていくと結構ポイントがしぼられてきます。張本人も質問を受け取り、考え、答えを出すを繰り返すうちにぼやけていたものがはっきりと見えてくるようです。わからないことを探すのも、問題を解き続けることも、「自分事(他人事の反対)」として懸命に取り組むという姿勢がない限り解決には向かいません。

お家で勉強のことについて話をすることは根気と時間が必要となりますが、少なくとも「わからん」の一言で思考停止してしまうクセを付けないように、「なぜ?」「具体的には?」「それは〇〇ということかな?」と何往復かの言葉のやり取りを心掛けてください。

注:いきなりしつこくやると逆ギレされる恐れあり。機嫌のいい時に軽い言葉遊びとして始めてみてください^^

 

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