大阪府公立高校入試には必ず国語の作文が入っています。配点は90点中の20点です。これは取るしかない!

というわけで、今日は3時間ぶっ通しで「作文対策」を実施しました。

入試に使えるテクニックを伝えることが第1の目的ですが、生徒たちの意外な一面も見えて楽しい授業だったと思います。

 

最近の傾向

大阪府の公立高校入試の作文は、長い間「題」だけが決まっていた自由作文が続いていました。それがH28年、問題がA~Cに分かれた時から少し形式が変わりました。今まで独立していた作文の問題が、論説文の大問の中に組み込まれ、その本文を踏まえて自分の意見を述べるというものになったのです。

しかしH30年からはまた独立して問題に戻っています。自分の意見を述べるという形式はそのままですが、討論を想定したり、提示された資料を必ず使うよう条件がついたりしています。

字数は長らく300字でしたが、ここ2年は260字です。たった40字の差ですがだいぶ書きやすくなったのではないかと思います。意見と理由をシンプルに書き、提示された条件に触れればあっという間に200字(8割)は越えます。

 

高得点ゲットのポイント

ここ何年かは必ず書く上での「条件」が設定されています。とにかく「条件に沿っている」ことが大事です。どれだけいい内容が書かれていても条件を無視するとかなりな減点となるでしょう。

次に、260字という限られた字数なので、最初にはっきりと結論を言ってしまった方がいいと思います。文を書くときの構成は原則「起承転結」ですが、260字ではそれは難しいでしょう。問題の条件にもよりますが「結承結」や「結転結」のパターンをお勧めします。

 

作文を添削していて思わず舌打ちしてしまうベスト5

5位:1つの文が長くて何が主語なのかわからなくなる→で?何が言いたいねん⁉

4位:漢字で書いてほしいところはひらがなで書くくせに、ひらがなで書いてほしいところはなぜか漢字で書く→「食べた事がない」ではなく「食べたことがない」

3位:「話し言葉」をバンバン使う→「けど」は「けれど」、「そうゆう」は「そういう」

2位:文のはじめに「なので」を使う→「なので」は「AなのでB」というように挟んで使え!

1位:「とか」や「たり」を乱発する→にごさず言い切れ!

正しい文法、正しい言葉に向き合ういい機会だと思います。残り1か月弱、しっかり矯正しましょう!

 

本来表現は自由なもの。表現することの楽しさも知ってほしい!

「正しい文とは」「条件に当てはめて書け」なんて言われ続けたら、書く意欲がしぼんでしまうのも当たり前です。本来言葉はのびのびと使ってほしいものです。

毎年この作文講座でウオーミングアップとしてやっているのが「連想ゲーム」と「なりきり作文」です。

「連想ゲーム」は一つの単語を見て思い浮かぶ単語やイメージを、制限時間内で出来る限り書き出してもらいます。最初の1問はまだ頭が固まっているので1~3個ぐらいしか出てこない生徒が多いのですが、3問めくらいになるとだいぶほぐれてきます。

連想には正解も不正解もありません。一つのことばからたくさんの連想が出来るようになると作文も書きやすくなります。

「なりきり作文」は自分が「電車」や「鉛筆」などモノになりきって文を書いてもらいます。お題は生徒から出してもらい、何になってもらうかはあみだくじで決めます。

「黒板」になった子はホワイトボードにライバル心を燃やしています。「ゆか」になった子は最近友達の畳くんの姿が見えずさみしいそうです。

毎年書きあがった文を読んで「子供ってすごい」「この子はこんな想像力があったんだ」とうれしい驚きを感じます。

本当はこういう作業をもっとやっていたいのですが、残念ながら入試前…

ちょっと文章を書くことに対するハードルを下げてから、いざ昨年のテーマについて書いてもらいましたが、思った以上にスムーズでした。確かに表現(「なので」はダメ!と言ったのに早速使ってる)の手直しは必要ですし、論点がぶれる子もいますが、初回としてはまずまずでした!

こちらもお読みください
【中3国語】やっぱり国語の鬼門は作文(序)

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