英検3級の二次試験に向けて、実際行った面接対策について紹介します。

今回が初めての3級二次試験なら…

中学2年生のHちゃんは、今回が初めての3級挑戦で見事一次試験に合格し初めての二次試験に臨みます。「全部英語なのかな?」「何を聞かれるんだろう?」と不安でいっぱいのHちゃん。

考えてみると、公立の小学校から公立の中学校に進学した中学生にとって、英検の面接が人生初の面接になることもあるんですよね。入室から退室まで、一連の流れを練習したいですよね。「普通に入室して、挨拶されたら挨拶し返せばいいんだよ!」なんて乱暴なことをいう人もたまにいますし、確かにぶっつけ本番で何とかなる人もいるかもしれませんが、流れがわかっていた方が安心できますよね。

atitude(態度)

英検には態度点があります。入室から退室までの面接官とのコミュニケーションが自然かどうか、声の大きさ、適切にジェスチャーを使っているか、などを見られています。質問に答えることだけではなく、全体の流れを知って落ち着いて試験を受けることの重要さがわかっていただけましたか?

日本語で流れをつかむ

そこでHちゃんにまずしてもらったのは日本語での二次試験練習です。入室から退室までの一連の流れを一度に日本語でやってみるんです。試験官によって多少の差はあるかもしれませんが大体の流れは決まっているので、一度日本語での予行練習をしておけば当日多少緊張して試験官の言っていることがわからなくても、パニックにはならないで済みますよね。

英語であいさつ練習

さあ、日本語で流れをつかんだらいよいよ英語での練習に入ります。もちろん入室から退室まですべてのパートを何度も繰り返して練習します。それはもう「Thank you」と「Here you are」を覚えてしまうくらいに、です。丸暗記しても意味がない、という意見もあります。でも口から自然に出てくるようになるためには、言い慣れなくてはいけません。言い慣れるためには、覚えてしまうのが一番です。「Hello」には条件反射的に「Hello」と返せるようになるまで練習してください。

英語で問題カード練習

いよいよ問題カードの練習に入ります。ここで大事なのは時間感覚を身につけることです。英検3級の二次試験では、短い英文とイラストが描かれた問題カードを渡されて20秒間黙読するように指示されます。その後音読をして、問題カードの英文とイラストについての質問をそれぞれ1つずつされます。

20秒間の黙読は時間感覚を磨く

まず20秒かけてさっと英文に目を通します。イラストを先に見て、場面を把握してから読んでくださいね。英文の意味を考えるのはこの20秒間です。音読のときにも内容は確認できますが、きっと読むのに必死で意味を考える余裕はありませんからね。質問はたいてい英文の後半から出題されます。最初の1、2文はさっと読んで、特に後半に何について書かれているかを把握する努力をしましょう。

音読は、読めない単語をどうするかがポイント

読めない単語が無いように準備をするのが一番いいのはわかっています。全部読めれば何も問題はありません。でも、そうはいかないときもあります。「あれ? これ、なんて読むんだっけ??」という単語は、スペルから想像できる読み方で読んでください。飛ばしてはいけませんよ。

例えば、「parents」(両親)が読めなかったら、「パレンツ」と読んでしまえばいいんです。減点はされますが、それよりも焦ってしまって自分のペースを崩してしまうことの方が問題ですからね。

イラスト問題は、答え方に注意

イラストに関する問題は、「何をしようとしていますか?」と聞かれることがほとんどですから、「彼/彼女は~しています。」と答えることになります。英語で言ったら、「He/She is going to~.」です。何をしようとしているかイラストに夢中になってしまうと、答え方が崩れてしまうので気を付けてくださいね。

問題カードを伏せた後は

英文、イラストについての質問が終わると、カードを伏せるように指示されます。そして自分のことについて、2つ~3つ質問されます。自分のことを答えればいいので簡単な気がしますよね。でも、英語で答えるとなると話は別です。本当のことを言うことにこだわらず、若干の嘘があってもかまわないので知っている英語で答えましょう。

事前の準備

聞かれそうなことは、「好きなこと」「将来の夢」「休日の過ごし方」「行きたいところ」など、ある程度決まっています。Hちゃんだったら、好きなことは「バレーボール」、将来の夢も「バレーボールの選手」、海外について聞かれたら「アメリカ」、日本なら「大阪」と言った感じで、大まかに答えと理由を用意しました。英検3級一次試験の英作文対策でも、同じような準備はしていたので、スムーズに決まりました。皆さんも、一次試験の英作文対策で考えたことを参考に、簡単な英文をいくつか用意しておくといいと思います。

退室の時は…

さて、質問も終わってあとは教室を出るだけです。ここまで来たらあと少し!カードを返却して帰るだけです。でも、まだ態度は見られてますよ~。部屋を出るまでが二次試験です。「Have a nice day!」や「Good bye.」などの挨拶には、「Thank you.」「Good bye.」と返事をしてくださいね。

緊張するのは当たり前

試験本番、緊張するのは当然のことです。中学生の皆さんには1、2年後の高校入試の面接の練習だと思って、その「ドキドキ」を味わってほしいと思います。「人生初の面接が、高校入試本番よりもやり直しができる英検でよかった!」というくらいの気持ちで、いってらっしゃい!がんばってくださいね!