5月31日までは引き続きオンライン指導に

緊急事態宣言が延長され、大阪と京都は特別警戒都道府県にも指定されていますので、今しばらく慎重に教室再開を検討していきたいと思います。

 

オンライン化して1か月

全教室一斉にオンライン化に踏み切って1か月、最初の不安をよそにZoomによる授業、自習は大きな問題もなく進んでおり、ほっとしております。

確かに、直接教えれば手っ取り早いこともあるのでしょうが、教える側も、教わる側も混乱なく進められてきたのは、生徒が今までと同じく教室スタッフとのやり取りができ、講師と双方向で授業ができているからなのだと思います。

 

使えるものはどんどん使う!でも向き不向きもある

それもこれもICT技術の発達のたまものだと思います。

今回のコロナの一件で「教えること」「教わること」の在り方がかなり変わっていくのだろうと感じています。

「教育」というのは人ひとりを作り上げていくとても大事なことなので、流行り廃りでコロコロ変えるべきではないと思いますが、道具についてはその時に合ったものに変えていくことも必要ではないでしょうか。

しかし、いくら便利なものでもその性質を知らないとうまく使えないこともありますし、人によって向き不向きもあります。

今さらではありますが、「オンライン授業」について、かなり独断と偏見が含まれたご紹介をしていこうと思います。

アプリやYouTubeによる「動画配信」=参考書

コロナ以前からすでにネットを使った動画配信による学習ツールは多くありました。YouTubeにもたくさん楽しく見られる動画がありますよね。

この動画配信のいいところは「見たい時に見られる」「何度でも繰り返し見られる」「場所を選ばないで見られる」こと。なんなら「見たいところだけつまんで見る」「倍速で見る」という時短が可能であることも魅力です。かく言う私も時々お世話になることがあります。

テーマごとで1つがだいたい10分前後(短いものだと3~4分)のものが多く、わからない所をピンポイントで見るのに最適な、自学自習が苦にならない人向きなツールです。今までの勉強ツールで言うところの「参考書」のような役割だと思います。

ただし系統立てて見るにはそれなりの根気が必要です。ゼロから学ぶには計画を立てて継続して見続ける必要があり、強制力がないので自己管理が苦手な人には向きません。

また、学校の授業でもあることですが、人それぞれ教え方の「好み」があるので、自分にしっくりくる動画を探すのに時間がかかるかもしれません。

高校の時の先生に言われたことがあります。「親と担任は選べない」…確かに。

学校の授業は原則選べませんが、動画配信は選べるが故、探す手間も出てくるわけです。

学校が本格的にオンライン化を開始

GW前後から大学や私立高校を中心に「オンライン授業」が始まっています。

これには2種類あって、ひとつは「動画配信タイプ」、もうひとつは「Live配信タイプ」です。

 

「動画配信タイプ」=ラジオ講座

学校が最近やっている「動画配信」は見なければならないものなので強制力はありますし、当然系統立てて教えてくれます。

が、寝ます。

私は資格試験のため、授業を録画したビデオを見て学習していたことがあります。

すでに大人でしたし、わざわざお金を払って学校に行く(まだネットが発達していなかった…)のですからモチベーションもあります。

でも寝ます。

長時間ただ話を聞いているだけではやはり眠くなるものなのですね。しかも寝ていても怒られないしチョークも飛んでこない(古っ)

強制力はそれなりにあるが緊張感がない、ということでしょうか。

時間は決まっているし、無駄なく必要なことを教えてくれる「ラジオ講座」に近いのかなと思うのですが、受ける側の意欲と教える人のウデというか、飽きさせない授業の構成の良さが結構大事な気がします。

 

「Live配信タイプ」=これからの集団授業の主流

「Live配信」もさらに細かく分けると二つ。ひとつは「動画配信」が録画であるのに対し「生(なま)」で授業を流すタイプ。もう一つは先生と生徒、生徒と生徒の対話が可能な「双方向」授業タイプです。

「生放送」は「動画配信」と何ら変わることのない、ただの遠隔授業です。撮り直しがきくぶん「動画配信」の方が授業のクオリティーは高くなるかもしれません。

双方向タイプは先生が生徒に答えさせたり、生徒同士がグループになって話し合ったりと、今までの学校の授業に一番近い形だと思うのですが、いきなりは無理かもしれません。

実は画面越しの授業は教室での直接の授業に比べて情報伝達量が減ります。

直接会って話すのと、電話で話すのでは情報伝達量が違うということはすぐにわかりますよね。視覚が無いわけですから。

画面越しの場合、相手が見えて表情が分かるぶん電話より情報量は多くなります。しかし同じ空間にいないとわからない空気感とでもいうのか、何かが足りないのです。ですから、私たちはオンライン指導で説明するときは声のトーンや速度、生徒の反応の確認などを教室での授業以上に気を付けています。

情報伝達量が減った状態で30~40人を相手にするには、それなりの準備が必要なのではないでしょうか。

そうなると当面Live配信は「一方向」から始めるのが無難となります。

 

私たちは「双方向個別指導」にこだわります!

コロナウイルスとの戦いが長期化するであろう今、学校も含め教育の現場はオンライン化を避けることは出来ません。

「動画配信」「Live配信」どちらでも一方通行の指導は、個人の性格による向き不向きもありますが、年齢的な向き不向きもあります。高校生くらいになると大丈夫なのでしょうが(大人の私は寝ちゃいましたが…)、小中学生はただ聞くだけの一方向形式はまだキツイだろうと思います。

わからない所だけチョイスして動画を見るにしても、小中学生のほとんどは「何がわからないのかがわからない」状態です。また、アプリの動画は「いつでも見ることが出来る」=「あとでも見ることが出来る」となりそのうち見なくなりがちです。大人がちゃんと管理する必要があります。

小中学生が一番リラックスしている家の中で、長時間じっと一方的な画面越しの授業を聞き続けるのは大変なことです。また、小中学生は授業を聞きながら「?」と思たことをあとで自分なりに調べるというようなことはめったとしません。

教えながら子供の表情を見て、質問を投げかけて反応を見て「理解できているのか」「何が理解できていないのか」「どこから理解できていないのか」を探りながら授業を進めていくことが出来る個別指導は、オンラインとの相性はいいと思っています。

 

6月以降はどうなるのか

状況にもよりますが、今まで通塾してこられた生徒さんに対しては5月末で一旦オンライン指導は終了、6月からは教室での指導に戻る方針を立てています。

しかし、6月になったらコロナが消えるわけではなく、またいつ状況が悪化してもおかしくありません。お子さまが安全に勉強し続けられる環境を確保していくためにも、今後も継続して「通塾」に加えて「オンライン」という選択肢をご用意していこうと考えております。

 

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