2020年3月に実施された入試に対して正答率が出ましたので、試験範囲から削除された分野が何点分あったのか調べてみました。前々回分ではすでに作ったのですが、学習内容が変更になってから新しく追加された単元に関しては、最新年度の方が出やすい傾向にあるので、新しいものでも傾向はみておこうと思います。

前々回分は数学と英理社国で分けて作成してあります。こちらも参考にして下さいね

令和3年度入試のテスト範囲変更がどれくらいの影響があるのか考えてみた【英国理社】

コロナによる試験範囲変更を踏まえて、今までの正答率を参考に目標点数の試算をしてみた【数学編】

削減された試験範囲のおさらい

数学は円周角の定理、三平方の定理、標本調査が削減(影響大)

英語は分詞の後置修飾が削減(影響大)

国語は漢字が一部削減(影響ほぼなし?)

理科は[多様なエネルギーとその移り変わり]、[環境編](影響小)

社会は[消費生活と経済]、[政府の役割と国民の福祉]、[これからの経済と社会、地球社会と私たち](影響小)

※理科と社会の範囲、単元名は吹田市の教科書基準で書いています。吹田市以外の人はちゃんと大阪府のサイトを見て、自分の使っている教科書に照らし合わせてね※

2020年3月実施分に照らし合わせると

やはり数学への影響は大きい
B問題

B問題の場合、大問一、大問二までは二次関数までの知識で解けるようになっています。大問三の平面図形では、三平方の定理の基本が(1)であるため、大問ごと削減されている範囲ということになります。大問4の空間図形では、(1)は図形の知識で解けますが、(2)からは三平方の定理を使わないといけないので削減範囲ということになります。点数で言うと33点分です。前々回分だと13点分だったのですが、かなり割合が増えていますね。

ただ正答率で言うと、50%あったのはその内一問のみで、あとは25%程度か、0%に近い問題です。作成側がこの辺りの正答率を目指して作成するのであれば、他分野の応用問題はある程度の対策が必要そうです。目標とする高校にもよりますが、正答率25%の問題までは、なんとかできるようになりたいですね。0%に近いものに関しては、難しいと見破り、時間を割かないようにするのが吉です。

毎年難しいとされている大問3、4の問題に大きく関わる範囲なので、やはり影響は大きそうです。

C問題

C問題の場合、大問1に標本調査が入ることもありますが、今回はありませんでした。大問2と大問3でそれぞれ三平方の定理を利用する問題がいくつか出ています。やはり、図形の応用問題で長さを求めようと思うと、三平方の定理はよく使いますね。関係している問題を点数にすると40点分です。半分近い点数の問題が別の単元になるかと思うと、恐ろしいですね。

英語
B問題

今回は分詞の後置修飾はあまり使われていなかったようです。本文もざっと目を通しましたが、おそらくそこまで難しい形では使われていませんでした。不定詞や関係代名詞などを使っている場合が多いです。

C問題

最初の選択問題は、後置修飾が選択肢に入ってくる問題が多いです。出てきたものが答えになっているとは限りませんが、受身の過去分詞か後置修飾の過去分詞か、進行形か、現在分詞か、という識別を必要とされる問題です。この部分に後置修飾が使えないとなると、ややこしい問題は作りにくくなりそうです。本文にも出てくることが考えられるので、大きな変更になりそうです。設問も英語で書かれるので、そこでも使えないとなると、わざわざ関係代名詞を使って表現するのでしょうね。明らかに使っているところの点数は6点分です。記述は60点分なので10%と考えるとそこそこ出ていますね。

社会

社会は複合問題が作りにくいので、テスト範囲が単純に狭くなり、影響は少ないでしょう。前回の出ている点数は15点分で結構多いです。記述にもなっていたので他の分野で、きっちりと記述対策はしておきましょう。

理科

理科も複合問題は作りにくいので1問1問の判断は簡単です。物化地生も分かれているのでなおさらですね。今回削減された範囲の問題は、前回は一問も出ていませんでした。もともと特殊な範囲ではあるので、そこまで今までも出ていません。

まとめ

今回の試験範囲削減を昨年度に当てはめて考えてみましたが、全員に関係するのは数学と社会の変更ですね。大体45点~55点分くらいの変更です。特に数学は三平方の定理が出せなくなり、図形大問2題の形がどうなるかがポイントになりそうです。どうなるか分からないところはありますが、ある程度予想できる問題もあるので、対策できるところからしっかりと対策を進めましょう。