毎年この時期に、教室や会場で開催していた「保護者様対象高校入試説明会」ですが、今年はやはり皆さまの安全を考えて、初のZoomによる保護者様説明会を開催いたしました。
京都ブロック、大阪ブロック同時開催は珍しくはありませんが、今回代表である私は両方に参加できるという、まさにドラえもんの“どこでもドア”を手に入れたような気分でした^^
高校の入試制度は例年と変わらず、毎年触れている私たちにとっては当たり前のことになっていますが、今年お子さまが初めて受験されるという方もいらっしゃるわけで、“よりわかりやすく！”を念頭に置き、各教室長手分けしてスライドを作りました。
今年のラインナップ
毎年参加された方から頂くアンケートの回答で、一番好評なのが入試までのスケジュールです。
保護者様方にとってお子さまの受験は、ただでさえ不安がいっぱいです。少しでも先の見通しがつくことで、何をすべきかが見えてきて安心ですよね。
同じく、好評なのがやはり入試制度です。
私たちにとっては毎年のことでも、保護者様、生徒の皆さんにとっては違います。
特に、公立の入試の仕組みは京都も大阪も複雑です。
嫌がらせかってくらいややこしいのが公立高校の合格判定の仕組みです。
今回Zoomによる説明会、ほとんどの方がスマホで見られることを考えると、あまり情報を詰め込むことが出来ません。
また、直接参加者のお顔が見えれば、「あっ、もうちょっと説明を加えた方がいいかな…」という判断も出来ますが、今年はそれも出来ない。
大阪、京都とも今回ここが一番事前準備で頭をひねったところです。
その他、学校での懇談についての注意点や、You-学舎名物イベントのひとつ「10時間耐久特訓」についてのご案内もはさみつつ、
これも保護者様方からのご要望が多い、学校別の情報もレベル別、特徴別にグループ分けしてご案内。
そして今回おウチで見ていただくことを考えて、ちょっとだけエンタメ色を入れたランキング形式での偏差値や合格実績、学費の紹介、また事前に高校生をお持ちの保護者様方にアンケートのご協力を頂き、それをもとにした「保護者様は見た！○○高校のウラ」なんていう口コミ紹介も加えてみました。
基本的には保護者様が求めている情報を惜しみなく提供することに時間を使いますが、毎年ほんの少しだけ、今は求められていないのは承知の上で「高校に入ってから」のお話も必ずします。
親子共々、入るのに必死になってしまうのは仕方がないのですが、そもそも「高校合格」って人生の通過点であってゴールではありませんよね？
時々、入試前の塾での懇談で、子供を鼓舞しようと「苦しいのは今だけやん！高校に入ったら楽になるで！」と保護者様がおっしゃるのを耳にします。
保護者様としては、本気でそう思っているわけではなく、単に子供を奮い立たせようとしているのでしょうが、子供は真に受けますからね…
高校合格は“目的”ではない！
高校は単なる「手段」のはずなのに、いつの間にか「目的」になってしまいがち。高校合格と同時に親子共々燃え尽きてしまうのは出来たら避けたいところです。
生徒の皆さんには日ごろからじわじわと浸透させるとして、保護者様方にはこの場を借りて「高校合格後もまだまだ道は続きまっせ！」ということを、まあ煙たがられることも覚悟で話し続けているわけです。
「気づき」を提供するのも我々の仕事です
ありがたいことに、毎年開催後のアンケートに必ず「高校合格後のことも考えなければならないことに気づいた」というようなコメントを頂きます。
私たちは保護者様が「欲しい」情報だけでなく、気づかれていない「必要な」情報も提供していくことが使命だと思います。
新たな試みを終えて…
とにかく今回は開催するこちらも、参加される保護者様も始めてづくしなので、開催1週間前にはZoomに入ったり操作してもらったりの練習会をしたり、いつもより念入りにリハーサルを繰り返したりと、事前準備にも時間を使いました。
にもかかわらず、やはり本番はリハーサルとは違う。保護者様に一部画面が見えなかったり、音が途切れたりと、あまり「無事」とは言い切れない状態でしたが、それでもアンケートには
「わかりやすかった」「参考になった」と仏様のように慈愛に満ちたコメントが多く、綱渡りのような本番の緊張が報われました。
また、Zoomによる説明会自体の評価も気になるところでしたが、
「家から参加できてよかった」「これからもZoomで開催を希望します」と概ね良好であったことにホッとしました。
保護者様とのあらたなつながり方
ちなみに、毎年会場でアンケート用紙を回収していましたが、今回はGoogleフォームを使い、保護者様のスマホから入力いただきました。
おウチでリラックスしてお答えいただいているからなのか、具体的なご感想やご意見がいつもより多いような気がしました。
ホント、集らず、紙もない世の中になっていくのだな～としみじみ実感しました。
私たちにとって保護者様との連携はとても大切ですが、保護者様もお忙しく、そうそう気軽に何度もご足労頂くことは出来ません。
しかし、今回コロナによって思いがけず広まったオンラインでの集いは、私たち塾と保護者様の距離を縮めてくれるツールになるのではないかと思いました。