中学1年生が4月までにしておくべきこと

もともと点が下がりやすい「学年末テスト」ですが…

2月の中旬から中学校の学年末テストが始まります。

中学1年生にとってこれが4回目(3学期制ならば)の定期テストです。1学期の中間テストは休校期間中で実施されなかった学校が多いはずですから。

最初はそれなりの点数を取っていたお子さんでも、学年末テストでかなり点を落とす方が増えます。通常でも言えることなのですが、今年はさらにそういう生徒さんが多くなるのではないかと危惧しています。

割を食っているのは現中1生

この1年は誰にとっても「大変な1年」だったと思いますが、こと中学校での学習という点でいうと、現在中学1年生は2つの理由でもっとも割を食った学年です。

中1生2つのハンデ

ひとつは、昨年の3月がまるまる休校になったことで、小学校の総復習が中途半端だったこと。

もうひとつは中学での勉強で一番大切な導入部分がしっかりできなかったことです。

この2つのいわゆるハンデを克服するために、4月、2年生になるまでにやっておくべきことは、1年前半の英語と数学の問題をたくさん解くことです。

授業のテンポに付いていけた?

この1年間、年度初めの休校の遅れを取り戻すために、学校の授業がテンポアップせざるを得なかったことは仕方がないことです。

しかし本来あるべき小学校の内容確認と、慎重に進めなければならないはずの中学内容の導入が十分に出来ないまま、かなりのスピードで進む授業に引きずられたお子さんも多いのではないでしょうか?

特に英語と数学が心配

どの教科も休校の影響は被っていますが、その中でもやはり英語と数学が要注意です。

本来最も重要視したいのは国語なのですが、国語力の問題は2~3か月の休校との因果関係はそれほどあるとは思いません。逆にもっと根が深い問題とも言えますが。

また、理科と社会に積み重ねが必要ないとは言いませんが、途中からでも取り組むことのできる教科です。

それに対して英語は小学校で科目になったとはいえ、文法的なことは中学になって初めて学習します。出だしの文法が抜けたまま途中から始めることはできません。

同じように数学は最初に計算の土台である正負の数から始まります。ここがしっかりできていないとこの先ずっと「わかっているのに計算ミスが多くって…」という、“数学で点が取れないあるある”に陥ります。

授業そのものが早くなるわけではない

英語も数学も中1の初めの内容ですから、難しいことはありません。そして学校の授業をちゃんと聞いていればお子さんもわかっていたはずです。

遅れを取り戻すために急いだとしても、授業中の先生のしゃべり方が倍速になったというわけではなく先生の解説の時間が極端に短縮されたとは思えません。

では、どこで時間を“はしょる”かといえば、実際やってみて納得させる「演習」の時間だと考えられます。

「わかる」という言葉のあいまいさ

説明されて「わかる」で100点が取れたら誰も苦労はしません。

この「わかる」という言葉がクセモノで、例えば正負の計算でよくあるマイナスの付け忘れを指摘されてはじめて「わかる」こと、これって指摘されなかったら「わからなかった」とも言えますよね。

特に学習過程の初期の「わかる」は非常に不安定なものなのです。わかっても納得はしていない状態です。

演習が大事!

納得させるには「演習」が必要です。

実際に計算をしたり、文法問題を解いたりして、正解を出せて納得できる、初めて本当の意味での「わかる」になります。

休校が明けての6月から夏休みに入るまでは特に、慣れない感染対策にも気をかけながら次から次へと単元を進めていくわけですから、お子さんが自分で問題を解く時間は例年に比べたら減ったはずです。

「わかってないわけじゃない」

簡単な内容だからわかっていないわけではない。しかし確実に自分で出来るようになったことを確認してはいない。または出来るまでの鍛錬をつんでいない。

その繰り返しで今1年間が終わろうとしているお子さんは必ずいると思います。

テストで間違えても「ミスした」「あとから考えたらわかった」、だから「わかっていないわけじゃない」

正解が出せないことを「わかっていない」というのでは?

4月までにやっておくべきこと

数学は2年生に入るとまた計算の単元に戻ります。そこで取りこぼさないよう、1年生の前半にやった計算、正負の数から方程式までをたくさん解かせてください。

英語については、別のところでも説明していますが4月から教科書が変わり、難易度が上がります。混乱をしないよう、まずは1年生の前半、be動詞と一般動詞と代名詞の問題は繰り返し解かせてください。

最近のお知らせ

モバイルバージョンを終了