今年の夏休みもコロナに振り回され、お盆期間は大雨…それでも去年に比べたらゆっくり休めたのではないでしょうか。
心身共に休めたはずなのに、休み明けは妙に身体も心も重く、思うように動けない。大人でも心当たりがありますよね。
受験生はさすがにこの夏休みは、学校に通っている以上に長時間勉強していたと思いますが、受験生以外のお子さんは、約1か月勉強のエンジンを切っていたと思うので、午前中から午後にかけて勉強で拘束される生活に戻るのに苦労するかもしれません。
ダラダラが止められない…
休み明けだけでなく、やらなければならないことがあるのは分かっていても、スマホをしばらく見ていたり、テレビを見ていたりすると、なかなかつぎの行動に移ることができないことがあります。
大人の場合、さすがにそのままやるべきことを放置しておくと、あとが大変なことになることがわかり切っているので、しぶしぶ重い腰を上げて仕事をやり始めます。で、いったんやり始めるとあとはサクサクと進んでいく。ともすればのめり込んでいくこともある。
動き始めたら止まらない!
休みの日に「キッチンのシンク周りだけちょっときれいにしよう」とやり始めたら、「ついでにレンジ周りも…」「床も磨いちゃおう!」とちょっとだけのつもりが大掃除になってしまい、「なんだ、こんなことならもっと早く始めるんだった」と思うこと、ありませんか?
これ、どこかで習ったな~
止まっているものは止まったまま、これ当たり前
「慣性の法則」
中学の理科で習っているのですが、簡単に言うと「止まっているものは止まり続け、動いているものは動き続ける」という法則です。
よく例に挙げられるのが「だるま落とし」
動かなくなると動きたくなくなるのは当たり前。
動き始めればその動きは続く。
「慣性の法則」が人間の行動や心理に当てはまるのかどうか本当のところは分かりませんが、私はそう思う事で気が楽になり、行動のコントロールもしやすくなりました。
1分だけでいい!
お子さまたちも同じです。ゲームをやっているとき、心の中では「そろそろ止めて宿題しないとマズイな…」とは思っているはず。でもねぇ~、「慣性の法則」が働いちゃっているんで止まらないんです。
そんな時は「1分間ルール」を発動してみてください。
「1分勉強したらゲームに戻ってヨシ!」というわけです。
1分だけ勉強するのも案外やりにくいもので、区切りのいいところまでやってしまおうとなればシメシメです。
お子さまの年齢や性格によって、「1分」を「5分」や「1ページ」に変えてみるのは良いですが、あまりハードルはあげ過ぎないのがコツです。
結果はさておきまずは行動させてみる
「1分」のつもりが「10分」になれば拍手喝采。本人も後ろめたさと共にゲームを続けるより、さっぱりした気分でゲームに戻れます。一旦離れることで、冷静になってゲームに戻らないこともあるかもしれません。
結果よりもプラスの感情が重要
もちろん「1分経ったから!」とあっさりゲームに戻ってもそれはそれで仕方がありません。しかし少なくとも「1分頑張ればゲームが出来る」という前向に気持ちを切り替えて、行動を変えることは出来ているわけです。
ダラダラするのも、ゲームがやめられないのも当たり前、人間だもの…
親がそういうスタンスで接すれば、子供も変に自分を責めてイライラすることが少なくなります。
「根性」「感情」よりも「仕組みを利用する」ことが有効
なかなかやる気が出ない時、「たるんでいる!しっかりしなさい!」と“喝”を入れがちですが、言う方も言われる方もそれだけで消耗しますし、解決につながらないことの方が多いはず。
怠ける言い訳にするのではなく、動き始めればそれもまた続くことを実感させることで、お子さま自身に行動をコントロールするテクニックを身につけさせることが肝心です。
休み明け、「慣性の法則」を上手に使って、早めに元の生活リズムに戻していきましょう!
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