中学校では算数が数学に変わります。新たに「負の数」という概念が出てきて、難易度がぐんと上がります。お子さまが良いスタートダッシュを切れるように準備しておきたいですね。

予習を進めるのもいいですが、多くの生徒を見てきて、入学までにご家庭でやっておいてほしいのは「計算の正確さとスピードを上げること」です。英語の準備については前回の記事をご覧くださいね。

【新中1の保護者様へ】中1が1学期の学習で困ったこと第1位は英単語・熟語

中学ではテストの問題数が激増する!

小学校の算数のテストは問題数が少ないので、マイペースなのんびり屋さんでも大丈夫でした。見直す時間はたっぷりあるし、特に準備しなくても、80点~100点は取れたのではないでしょうか。

6年生の「円の面積」のテストでは表に14問、裏に7問、合計21問です。「資料の調べ方」のテストでは表に12問、裏に8問、合計20問です。平均20問程度ですから、じっくり取り組めます。

では、中学校ではどれくらい問題数が増えるのでしょうか?
実際に数学の定期テストで問題数を確認してみると、おおよそ50問~60問が平均値でした。
小学校のテストの2~3倍の問題量を解くことになります。正確に速く解く必要があります。 

学習の記録を残そう

計算力を上げるのに、特別な学習をする必要はありません。計算ドリルなど、今までに使ってきた教材を解きなおすだけで十分効果があります。
一つだけ守ってほしいのは記録を残すことです。1枚ごとにタイマーで計ってかかった時間と正答率や得点を記録していってください。

ドリルは同じものを繰り返して3回くらい解くことをお勧めします。解くスピードが上がって、正答率が上がってくると自信につながります。

学習習慣をつける

毎日、決まった時間に決まった枚数のドリルをこなすことをお勧めします。中学校では毎日の宿題は出ません。定期テスト前にまとめてワークを提出するように指示されます。


小学校のように毎日宿題のチェックされません。だから普段は何もせずに、テスト前に慌てて学校のワークに取り組む中学生がとても多いんです。今のうちに学習習慣を着けておき、計算ドリルの時間がそのまま数学のワークに取り組む時間に変えられると理想的です!

計算スピードが上がると、効率よく勉強できる

・Aさんは5分間に10問、計算問題を解けます。
・Bさんは5分間に20問、計算問題を解けます。

2人の差は5分間では10問です。でも、100問の問題演習をするのにAさんは50分かかりますが、Bさんは25分です。この差は大きいです!

中学では2日間で5科目のテスト(又は3日間で9科目)がありますから、理科や社会のテスト勉強も必要です。計算を速く正確に解けると、効率よく学習が進められます。

小数の計算は理科にも必要

小数の割り算のときに、お子さまのテストの点数があまりよくなかったなあ、という方はいませんか? 小数の計算は中学の理科で必要です。

密度を求める公式は理解できるのに、小数の割り算でミスをしたり、計算スピードが遅くてテストの時間が足りなくなったり、という中学生は多いです。
小数の計算が苦手なお子さまは、今のうちに小数の計算演習をしておくことをお勧めします。

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