お子さまを本好きにするには?

今回は塾生のお母様からいただいた、下のお子さまについての相談にお答えします。

勉強は好きじゃなさそう

コツコツと取り組むお姉さんとはタイプが違って、妹さんは勉強があまり好きではない様子だし、取り組み方も違うと感じるそうです。

とは言ってもまだ小学3年生が終わるところで、特に学校の勉強で困っているわけではありません。市販の問題集を一緒にやってもいいですが、それよりも今は、多くの良い文章に触れてほしいと思います。

本を読んで内容を教えてもらう!

そこで、お勧めの方法をお伝えしました。簡単に言うとお子さまに読んだ本の内容を紹介してもらうのです。私が小学生の国語を指導するときに、よくやる方法なんですが、
「先生、この文章読んだことないんだよね。(嘘です。読んでます。) 何て書いてあった?」
と質問して、生徒に読んだ文章の内容を説明してもらいます。内容は分かっていても、他の人にまとめて説明するのは難しいです。読解力、要約力、表現力がいるからです。

本好きになってもらいたい!

「この本、すごく面白いんだって」
と、その子の好きそうな本を渡します。そこで、
「先生はまだこの本読んだことないんだよね。(もちろん読んでいます。) だから、〇〇ちゃんが読んで、本の内容を教えてくれる?」
と言うのです。1冊全部読むのは大変なので、区切りのいいページを指定します。そして、次の週に内容を教えてもらいます。

上手く伝えられないときは、楽しんで起動修正する

最初はなかなかうまく伝えられません。そしたら、
「え?こういうこと??」
わざと間違った突っ込みを入れます。すると、
「先生、ちがうよ。そうじゃなくて~」
と正しく伝え直そうとしてくれます。この繰り返しが効きます。
「次はどんなお話しになるんだろう。楽しみだね。来週もよろしくね」
というように、毎週本を読んで内容を教えてもらいます。

読解力と表現力が身につく

本の紹介と言いつつ、要約するわけですから、読解力表現力が必要です。最初はなかなかうまくいきませんが、繰り返していくうちにあらすじを正しく伝えられるようになります。
お話の内容をうまく伝えようと思って本を読むので、読解力が上がります。実際に伝えることで、まとめる力、表現する力もつきます。小学4~6年生くらいにお勧めの方法です。

本の感想を話し合う

1冊の本を読み終えたら、先生も読んでみたよと言って、どこが面白かったかなど、感想を言い合います。大人が映画を見た後にカフェで映画についておしゃべりをするような感じで感想を言い合って、単純に楽しみます。

お母さん、お父さんも楽しむことがポイント

私が小学生に本を紹介してもらうときは、必ず一緒に楽しみます。ご家庭で勉強を教えるのは学年が上がるごとに難しくなりますが、お子さまが何歳になっても本を一緒に楽しむことはできます。
最初はお子さまがなかなかうまく本の紹介ができなくても、ふざけた突っ込みを入れながら一緒に楽しんでくださいね。

子どもの頃に読んだ本がお勧め

ご家庭で取り組む場合は、お母さん、お父さんが子どものころに読んだお気に入りの本や、印象に残っている本で、今も出版されている本がお勧めです。

出版されてから20年以上たっても本屋さんで手に入る本は稀です。読書感想文の課題図書でも絶版になっている本はたくさんあります。しかも、昔の人が書いた本も面白いんだ!って小学生で思えたら、とてもいいですね!

昔の本(名作)の面白さに気づくと世界が広がる

私は小学生のときに司書の先生に勧められて色々な本を読みました。翻訳本が好きで、海外の作品もたくさん読みました。ある日「注文の多い料理店」を勧められ、大正時代の本でも面白いんだ!と驚きました。そこから読書の世界がどんどん広がっていきました。
お子さまにも昔の本(名作)の面白さを知ってもらうきっかけになればと思います。

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