2週間続けて週末に台風が接近上陸し、先週は西日本、今週は中部地方で浸水や停電がありました。

被害にあわれた皆様には心よりお見舞い申し上げます。

被害規模が増す自然災害

You-学舎は開設30年近くになりますが、この30年で自然災害の規模はどんどん増しているように思います。

実際に中小企業庁作成の1971年から2018年までのデータによると、増減はありつつも徐々に被害額、発生件数ともに平均値が上がっています。

「2019年版 『中小企業白書』 中小企業庁」より引用
おおらか?無謀?

一昔前は台風が近づき警報が発令されていても、見た目がそれほどでもなければ「この程度なら大丈夫」と授業を強行していたものです(今から思えば結構乱暴な判断でしたが、周りの塾も似たり寄ったりだったと記憶します)が、現在は慎重にならざるを得ません。

とはいうものの、学校のように警報が出たら無条件で「臨時休校」ともいきません。

特に今回もそうでしたがテスト直前の場合、そう簡単に「休みだから自分でやっといて」とは言えません。

休校か?強行突破か?

9月17日(土)、18日(日)は近畿地方にはまだそれほどの影響はなかったので予定通りテスト直前の仕上げの暗記特訓「テストキャンプ」を実施しました。19日(月)は祝日ですが、テスト直前および10日後にテストがある学校のみ通常通りに授業を組み、テスト対策をする予定でした。

しかし、17日の朝の時点で台風の進路が東寄りになると予想され、19日には近畿地方に下手したら上陸の可能性も出てきました。

「まずいな…臨時休校か?」

臨時休校の場合、その日の授業はすべて振替ますが、テスト直前の生徒はすでにテストまでびっちり授業が詰まっており、振替の余地もそうそうありません。休校になることでテスト前の仕上げの授業が飛ぶこともあります。

小回りの利くYou-学舎ならではの機転

「んーーー」しばらくうなる中、ピカーンとマンガでいうならナショナル(古!)の白熱電球が頭上に点灯、

「祝日なんだから夕方の授業である必要はないんじゃない?」

台風は夕方以降夜にかけて最接近の予想なので、だったら昼間、可能であれば午前中でも構わないので授業時間の組み直しを各教室に通達、まずは講師に一斉送信して早い時間の人員確保、めどが付いたら保護者様に個別に連絡し時間調整…と、決めてからはとんとん拍子に話が進み、その後は無事に生徒も落ち着いてテスト対策に専念できました。

安全、安心な勉強を!

命あってのテストですからもちろん安全確保を最優先します。しかし早いうちに柔軟に対応策を講じれば、安全かつ有用なテスト対策の時間を確保できると今更ながらに痛感しました。

もちろん今回もご家庭での判断を最優先し、振替をご希望される方はその通りに対応しております。

これからまだしばらく台風が発生する季節が続きます。一方教室ではつねにどこかの中学、高校のテスト対策がある状態です。今後も臨機応変に安全と勉強時間の確保に取り組んでまいります。

今の子供たちは、被害の規模が大きくなり続ける自然災害の中でこれからも生きていくわけですから、危機管理の意識とともに限られた状況の中でできることを考え実行する力も必要なんですよね。

私が子供のころは台風というとちょっとウキウキしたものです。台風の中傘をさして学校に行く途中、風にあおられて田んぼに落ちて服を汚し、母に「そういう時は傘をすぼめて歩くのよ!」と叱られる…なんてこともありましたっけ。

自分はなんともおおらかな時代に育ったものだとしばし感慨に耽りました。