GWが明けたとたんに1学期中間テストが目の前に迫ってきています。

中学1年生にとっては人生初の「定期テスト」です。

小学校の頃は教科ごと、単元ごとにテストがありましたが、テストを受ける前に余程意識が高いか、苦手な分野でない限りはテスト勉強などはされていなかったのではないでしょうか。

しかし、中学校の定期テストは準備無しでは点が取れません。

小学校とは分量と難易度が違う

単元ごと、教科ごとの小学校のテストと違い、中学校の定期テストは2〜3日で全教科のテストが実施されます。

また、小学校のテストは特にテスト勉強をしなくても80〜90点は取れる内容がほとんどですが、中学校の定期テストはしっかり準備しないと50点以下になることもあります。

保護者様の中には中間テストが返却されて、その点数の落差に大きなショックを受ける方もいらっしゃいます。

出だしでつまずくと…

今までにない点数をとってしまうと、もちろん張本人のお子さまも愕然とします。

そこで「次こそは!」と奮起してくれればいいのですが、大抵の場合はテストが終わるたびに「次は頑張る!」と誓いをたてておきながら(その瞬間は心の底からそう思っているのが、逆に厄介)、1週間もすればケロリとしてしまいます。

もっとマズイのは「どうせやっても無理」と投げてしまうことです。

ひとは“出来ない”からではなく“出来る”からの方が頑張りやすい

小学校に比べれば難しくなったといっても、中学3年間の勉強の中では一番簡単な内容です。そこでしっかり結果を出せば「自分は出来る!」という自信がつく。そして「出来る!だから頑張る!!」の好循環が生まれるのです。

早めの準備を習慣化させる

分量が多く難易度も高くなるのですから、準備に時間をかける必要があることをお子さまに理解さる必要があります。

そして同じ時間をかけるにしても、早く始めれば1日の負担が減ることを納得させることも大事です。

例えば、数学のテスト範囲教科書40ページ分(実際これくらいの分量は出ます)を勉強するとして、1ページに10分間をかけるとするとトータルで7時間ほど必要になります。

単純に5教科同じ時間必要だとしたら全部で35時間かかります。

極端な例として「一夜漬け」をするとしたら、1日は21時間(3教科)、もう1日は14時間(2教科)、到底一夜漬けでは済みません。

これを1週間前から始めると、1日5教科各1時間、合計5時間で済むわけです(5時間でもたいがい長いですが…)

これは“もののたとえ”ですから、現実的にはもう少し短時間で済済ませなければなりませんが、早めに着手することで1日の負担が減り、より丁寧な準備が出来ることはお分かりいただけると思います。

提出物は取り敢えず先に片付ける

多くの学校ではテストと同時にノートやプリント、学校指定の問題集の提出物があります。

本来、提出物そのものがテスト勉強になりますが、直前になって慌てて仕上げることを避けるために、とりあえず先に仕上げてしまうことをお勧めします。

指導要領改訂に伴い、通知表のつけ方も変わりました。ペーパーテストで90点以上とっても、提出物の評価が悪いと「5」にはなりません。

暗記と問題演習の進め方


数学や国語の読解は最初から問題を解いて練習を繰り返すやり方でいいと思いますが、英語や理科、社会は単語や用語などの知識を頭に入れてから問題を解くべきです。

学校の提出物をテスト勉強にフル活用するのであれば、以下の順番がベストです。

① まずはわからないことは解答を見ながらでも提出物を早く完成してしまう。自力で出来なかった問題番号には印をつけておく(学校がうるさくないのであれば答えは赤、オレンジペンで書き込む)

② 単語や用語を暗記する(提出物のプリントや問題集の一問一答を利用)

③ 提出物の問題集で1回目にできなかった問題を再度解き直す。(赤で書けていたら赤シートで答えを隠すことが出来る)

案外落とし穴は社会

大人からすると社会は「覚えるだけの科目だから、その気になれば点は取れる」科目です。

しかし、中1最初の定期テストで一番コケやすいのが社会です。

原因① そもそも暗記をするという意識がうすい

最初に言ったように中学のテスト範囲は広く、暗記の分量がとても多くなります。

ほとんどのお子さまは小学校の社会のテストの前に暗記の見直しなどしたことがないはずで、初回のテストでは同じノリで臨んでしまう方もいます。

原因② 間違った暗記方法

また、上にご兄弟がいらっしゃる場合は「暗記が必要」であることはわかっているのですが、どうやって暗記をしたらいいのかわかりません。よくあるパターンが「何度も書いて憶える」ですが、連続して同じ用語を書いてもあまり頭には残りません。

暗記に必要なのは常にテストをすることです。問題集の一問一答や学校で配られた学習プリントの穴埋めを利用して、正解を見ないで答えをだし、それが合っているのか間違っているのかをはっきりさせるべきです。

覚えるのが苦手なお子さまや字を書くのが苦手なお子さまはまず“口頭で言える”からスタートしてもかまいません。

原因③ 知識を入れるだけで出す練習をしない

暗記ができあたら必ず問題集を解いてみることです。暗記は完璧なのにテストでは点が取れないお子さまもいます。

覚えたままの問われ方をしないと何を答えたらいいか分からなくなるのです。実際に問題文を読んで、何を問われているのかを考え、何を答えたらいいかを判断することも訓練が必要です。

社会は“覚えるだけ”でなんとかなる教科とは言い切れません。

自信喪失を事前に防ぐ!

社会の中間テストで散々な結果をとり、「社会なんて覚えるだけやん」などと言われたら、「自分は暗記が出来ない…」と思い込むことにもなりかねません。

正しい暗記の仕方で知識を入れて、そのあとは必ず問題集を解いて知識を出す訓練をさせてください。

準備は早めに、暗記と演習をおろそかにしない

何事も「最初が肝心」と言います。かたや「終わり良ければ総て良し」とも言います。

どちらも本当なのだと思いますが、終わりで帳尻を合わせるにはかなりのエネルギーが必要ですし、失敗に終わるリスクを伴います。

中1生の負担の少ない“最初”のテストはまだこれからなのですから、今は絶好の滑り出しを目指して早めに準備を始め、暗記と問題演習をしていくことをお勧めします!

「俺(私)って出来るやん!」と思わせることで、これからの頑張り方が変わるはずです!!