理由を説明しなさいという問題が増えている

中学生の定期試験で「理由を説明しなさい」というパターンの記述問題が増えています。社会でも丸暗記ではなく「思考力」「表現力」を問われるようになってきている証拠ですね。

今回の学年末テスト、西ノ京中学1年生の社会の試験では
根拠を述べなさい。
理由を説明しなさい。

など、単なる暗記では答えられない問題が14点分出題されていました。そのうちの一つが「埼玉県と熊本県から出土した鉄刀や鉄剣に同じヤマト王権の名が刻まれていることから、どのようなことが言えるか説明しなさい。」という問題でした。

「わけが分かる中学社会」と同じ問題が出た!

数年前から教室に置いている「わけが分かる中学社会」という学研出版の本にこのテーマが取り上げられていたなと思って確認すると全く同じ問題でした!

●西ノ京中2年生
北海道の地名にカタカナが多い理由を答えよ。

●朱雀中1年生 
藤原氏が摂関政治において、権力を強めた理由を述べなさい。

もこの本に載ってました。社会に興味を持ってもらえるといいなと思って教室に置いてましたが、定期試験前に記述問題対策で試験範囲に目を通しておくべきですね。

シンプルな構成で読みやすい

この本はQ&A方式で、各疑問が2ページ完結で構成されています。例えば今回の西ノ京中1年で出題された問題を見てみると「近畿地方にあった大和政権の大王の名が刻まれた鉄剣や鉄刀が埼玉県と熊本県で出土したのはなぜ?」と疑問と簡単なヒントが載っています。

そのヒントを見て、なぜかなと答えを考えつつページをめくると、裏面に答えと関連事項の解説があるというつくりで、イラストや資料も多くストレスなく読めます。

新中学3年生の入試準備にお勧め

先週は塾生と保護者様との個別カウンセリング期間でした。社会は定期試験前に勉強するだけで、中学校1年生で学んだ世界地理の「中国」や「ヨーロッパ」など、その後は全然見直していない。という生徒が多かったです。少し時間の余裕があるこの時期に地理と歴史部分を読んで思い出しつつ頭の中を整理してみるといいです。

新中学1年生にもお勧め

「わけがわかる中学社会」は新中学1年生がいるご家庭にも、中学校入学前に少しだけ背伸びをして中学社会をのぞき見してみては?とお勧めします。少し読みにくそうな漢字にはふりがながついているので、小学生でも読みやすいです。

小学校では源頼朝が鎌倉(神奈川県)に鎌倉幕府を開いた。と学びましたが、この本では「源頼朝が鎌倉に幕府を開いたのはなぜ?」という問いと、鎌倉の地形を描いたイラストのヒントが与えられ、次のページに答えが載っています。
「小学校で習った歴史にもこんなわけがあったんだ!」と新しい気付きに出会えます。


お家時間も増えている今、お父さんやお母さんも「こんなこと習ったなあ。」なんて思い出しつつ、お子様と一緒に「なぜ?」を考えてみてはいかがでしょうか?
お子様が「社会って面白い!」と気付けば、単なる暗記科目ではなくなります。

新中学校1年生の方にはこちらの記事もお勧めです。
【新中1の保護者様へ】小学校と中学校のテストはどう違う?(社会編)