英語が苦手だという生徒さんに
「いつごろからわからなくなった?」
と聞いて一番多い回答が
「中1の2学期あたり」
というものです。
中2前半までを無事乗り越えるべし!
グラフとも合致しますよね。
英語が苦手と思い始める時期が1年生の後半を頂点に、1年生前半と2年生前半がピークになっているわけですが、そこをクリアすれば英語はある程度スムーズに進むとも言えるわけです。
意外につまずく“人称代名詞”
つまずきの代表格は
①be動詞と一般動詞の使い分け
②3人称単数の認識
この2つですが、
意外に多いのが人称代名詞格変化の使い方です。
人称代名詞の格変化とはこれのことです。
「意味」「書き」はあとにして、まずは言えること!
まずは声に出してしっかり言えることからです。
I you he she itの単数はわりとスムーズに覚えられますが、
she her her hers
の”her”を「ハー」と読めずに「ヒヤー」と読んでしまう生徒が時々いますので、要注意。
複数になると読みがかなり怪しくなります。
we our us
の”our”と”us”
they their them
の”their”
が読めない生徒は結構います。
「アワー」「アス」「ゼアー」
(厳密な英語の発音ではありませんが…)
とキチンと読めるよう、暗唱の練習はしておきたいですね。
英語はつづりを覚える前に、必ず読み方を覚えることが大切です。
「は・の・に・を」が大事!
暗唱出来るようになったら意味をつけていくわけですが、
中1生に「主格」「所有格」「目的格」「所有代名詞」と言ってもピンとこないので
主格=~は 所有格 所有格=~の 目的格=~に、~を 所有代名詞=~のもの
と認識させます。中1後半には「目的格」が「~に、~を」だけで通用しなくなる(前置詞の後ろなど)のでその時にあらためて説明する必要はありますが。
「Iの意味は?」と聞くと十中八九は「私!」と答えますが、それではダメ!厳密に「私は」と認識させます。
「~は」「~の」「~に、~を」をあいまいにすると、せっかく暗記した人称代名詞が問題で使えません。
(They) house is very big.
Theyは「彼ら“は”」だから、これをTheir「彼ら“の”」に変えなければならない、という判断が必要です。
「単語」で会話をする子供たち
そもそも日本語レベルで「~は」「~を」がちゃんと使われていないことが目立ちます。
「先生ぇ~、消しゴムぅ~」
教室内あるあるです。
「消しゴムがどうした?」
「忘れた」
「だから?」
「貸して~」
(ついでに)「貸して?」
「…ください…」
これは嫌がらせではありません。(いや、ちょっぴり楽しんでいることは自覚してマス)
「消しゴムが」なのか「消しゴムの」なのかはたまた「消しゴムを」なのかでまったく意味は違ってきます。
家の中、教室の中ならば単語だけで意を酌んでくれますが、大人になり会社で
「部長、書類~」は通用しませんから。
人称代名詞の学習ステップ
なかばお小言になってしまいましたが、中1の2学期に出てくる「人称代名詞の格変化」は
①格変化の表を暗唱する
②書けるようにする
③「~は」「~の」「~に、を」の意味を意識する
④問題を解いて慣れていく
というステップを踏むといいと思います。
苦手意識を持たせないためには、ステップを細かくして、「出来た!」という実感を与えることも大切です。
問題演習もスモールステップで
④の問題ですが、いきなりいろいろな種類のやらせてしまうと混乱するので、最初は選択肢を選ぶ問題からスタートし
例:That is (we,our,ours) house.
慣れてきたら代名詞が指定されていて、格変化だけを自分でする問題に進み、
例:I know Kenji and ( ) sister. (he)
それが出来るようになったら代名詞も自分で判断する問題にチャレンジしてみましょう。
例:I know Tom and his sister. → I know ( )
同じパターンで自信がついたら、かならず最終的にはいろいろな問題が混ざったものを練習させて下さい。
同じパターンの問題だけだと子供は「パターン」で反応してしまい、考えなくなります。
教科書だけだと文法を系統立てて理解することが難しい
教科書では代名詞がバラバラで出てきます。例えば”I”や”You”はLesson2、meとweはLesson4、heとsheはLesson5、ourはLesson7と段階的に学習します。
それは仕方がないことですが、どこかでまとめて人称代名詞全体を覚えなおし、問題を解くことが必要です。
英語ギライにさせないために・・・
来年から教科書が改訂され、特に英語は劇的に難しくなると言われています。
苦手意識が芽生えやすい中1の中盤から中2の最初を乗り越えられるよう、しっかりと文法事項の理解と演習をしていって欲しいと思います。
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